容態急変時に備えて看護師に必要なこと

患者の容態が急変した時に看護師に求められるものとしては、素早い対応と的確な判断が挙げられます。基本的な看護処置能力に加えて、冷静に現場の状況を理解する能力が求められるのです。

患者の容態急変は前もって予想するのが難しいため事前準備ができず、急変時の対応に苦手意識を持っている看護師も多いでしょう。しかし、容態急変時の対応に対する苦手意識は、次の2つのポイントを押さえるだけで解消できる可能性があります。

突然対処を求められる現場では、他看護師に対して具体的な指示を伝えることが重要です。指示を出す側が焦ってしまうと、指示を受ける側も焦ってしまったり、言葉が聞き取りづらくなったりして、相手に指示がうまく伝わらなくなってしまいます。

そのため、まずは落ち着いた口調で話すことを意識しましょう。ゆっくり話すように意識すると、焦りから無意識に厳しい口調になってしまうことも防げます。

そして、もう一つ押さえておきたいポイントが、自分の役割の理解です。患者の容態が急変している現場では、全体を指揮するリーダーと記録係、患者への処置対応などさまざまな役割があります。容態急変時の現場での役割一つひとつへの理解を深めておく作業は、患者の容態が急変する前からできることです。

必要な役割を理解しておくと、容態急変時に咄嗟に自分がどの役割に立ち回れば良いのか判断できるようになります。患者がの容態が急変した時に、自分がどの役割を行うのか速やかに意思表示できるよう準備しておきましょう。