患者の容体急変の対応が苦手なら

看護師の6割以上が勤める病棟では、患者の容体急変が珍しくありません。容体が急変した患者への対応を誤ると、最悪の場合死に至ることもあるでしょう。

患者の容体が急変した時、近くに医師がいなければ看護師は患者の生命を左右する立場に置かれるのです。このようなリスクを負うのが苦手でプレッシャーに弱い看護師は、容体急変の恐れが小さい患者が受診に来る病院に転職すれば安心して働けます。

毎日患者の容体急変に脅えながら働くよりも、急変のない現場で伸び伸びと仕事をした方が健康的です。たとえば、検査や問診だけを行う人間ドックや健診センターなら原則として健康的な人しか訪れないので、容体急変に対応する機会はほとんどありません。

また、美容皮膚科や美容外科など美容系のクリニックも、疾病治療目的の患者がいないことから急変時の対応が苦手な看護師に向いていると言えるでしょう。渡航者の予防注射や渡航先の伝染病対策の相談を行うトラベルクリニックも、健康的な人しか訪れません。

さらに、ツアーナースと呼ばれる旅行の添乗員も、参加者の容体急変に遭遇することが滅多にないと言えます。大抵の場合、旅行ツアーの参加者は健康的な人ばかりだからです。

そして、企業に勤務する産業看護師を選択するのも一つの手でしょう。産業看護師は社内の感染予防や衛生管理の他、社員の健康管理や健診が仕事の中心です。具合の悪い社員の応急救護をすることがあっても、社員の容体急変に対応することはほとんどないと言えます。